06.Design & Creativity : IDEOはエクスペリエンスを創造することによってモノをリ・デザインする

デザイン・ファーム大手IDEOを取り上げた特集が、BusinessWeekに掲載されています。
■The Power Of Design
IDEO redefined good design by creating experiences, not just products. Now it's changing the way companies innovate.
※PDF版のカバーストーリーもダウンロードできます。こちら(PDF)
以前から注目してきたIDEOですが、この記事の内容も実に面白い。
タイトルにある通り、「製品」のインダストリアルデザインをやっているのではなくて、顧客にとっての「サービスのエクスペリエンス」をデザインしていると、自己定義しています。
引用:
Yet by showing global corporations how to change their organizations to focus on the consumer, IDEO is becoming much more than a design company. Indeed, it is now a rival to the traditional purveyors of corporate advice: the management consulting companies such as McKinsey, Boston Consulting, and Bain. Management consultants tend to look at the corporate world through a business-school prism. By contrast, IDEO advises clients by teaching them about the consumer world through the eyes of anthropologists, graphic designers, engineers, and psychologists.
IDEO doesn't have the field to itself. Witnessing IDEO's success, management consulting firms are expanding their offerings to corporate clients to include a greater focus on consumers.
こうなるとマネジメントコンサルティングファームも黙っていません。
一生懸命、よりコンシューマーの方を向いたマーケットインサイトを提供しようと試行錯誤している模様です。(コンサルファームの強みはBtoBで、BtoCは苦手とされていますが。Consumerの理解はロジカルにはいきません・・・)
ちなみに、従来のマネジメントコンサルタントとIDEOのアプローチの違いは決定的です。
引用:
IDEO works fast. That's because the company requires its clients to participate in virtually all the consumer research, analysis, and decisions that go into developing solutions.
Unlike traditional consultants, IDEO shares its innovative process with its customers through projects, workshops, and IDEO U, its customized teaching program. In IDEO-speak, this is "open-source innovation."
では、これだけ実効性があって、しかも実績のあるIDEOのアプローチは、日本企業でも受け入れられるのでしょうか?
この点について、シリコンバレーの梅田望夫さんが実に洞察力のある考察を披露されています。
■デザインがビジネスに与える力 [梅田望夫・英語で読むITトレンド]
IDEOの斬新さを的確にサマライズした上で、、、
引用:
ここまで読んだ読者の方は何を感じられたであろうか。僕の感想はちょっと特殊かもしれないけれど、「こういうプロジェクトを、日本企業に売るのは難しいだろうなぁ」というのが、条件反射であった。
日本企業の場合、仮にこの文章で描かれるような世界観に共感し、「consumer experience」が大切だ、顧客をより知らねばなぁと思っても、IDEOのような外部リソースを、欧米の会社のようには使わないのが普通。
まさにその通りだと思いました。もちろん、ますます同質化・等機能化しつつあるコモディティ競争が増えるなかで、いかにクリエイティビティを製品開発に取り込むか、というのは日本企業にとって重要な経営課題になってくること、あるいは既になっていることは間違いないと思います。そのときに、外部リソースに頼るか。
やっぱり難しいだろうな、と。
マネジメントコンサルティング市場でさえ、欧米に比べれば全然小さな市場に違いないですし、穿った見方をすれば、従来の日本のコンサルファームの仕事ぶりが、ますます日本企業の自前主義を助長したとみることもできるかもしれません。方法論を押しつけられるコンサル手法を無意味なものとして除外し、自ら考えようとした経営者はむしろ見識があったのかも、と思うわけです。
しかし、、、IDEOのアプローチは、イノベーションを行おうとする企業とパートナーシップで仕事を遂行するもので、これは積極的に活用できればいいな、と思います。もっと斬新で独自の首尾一貫性をもった製品やサービスが出てきてほしいと、一消費者として思います。
私も、「IDEOモデルが日本で受け入れられるのは難しい」とする梅田さんのご意見に基本的には同意。とはいえ、幾つか日本でも受け入れられるシナリオがあり得るのではないか、と思い、以下に列挙してみます。
●iモード開発モデル: 外部のタレントを開発チームに組込んだプロジェクトを遂行(IDEOが人材を派遣・常駐させる)
●ワークショップ型モデル: 商品企画担当とマーケター、消費者のワークショップのファシリテーション(商品開発の企画フェーズのみの緩やかな支援)
●企画型(未来のメーカー)モデル: IDEOのような会社が自主企画をしてしまい、その製品プロトタイプを企業に売却する、あるいは生産を委託して自らが企画型の「メーカー」になってしまう
実は、IDEOのアプローチが日本企業に受け入れられるか否かは、OutLogicのビジネス・プロデュース事業の成否とも大きな連関性があると思っているので、実に気になるポイントです。
また、この領域では、日本では広告代理店がいま、もっともIDEOに近づけるポジションにいるような気もしています。
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<ご参考>
■【コラム】 ビジネスの世界も「タレント」の時代へ

<追 伸>
・IDEOを取り上げたメディア一覧
http://www.ideo.com/media/info.asp?x=2
・イノベーションを創出する IDEOマジック
































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